ユーザー (#4)2010年2月アーカイブ

石垣

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古来から石垣はあらゆる文明にあらわれます。
ペルーでのおそろしく巨大で鋭角的な石垣の美しさにその当時の技術を垣間見ました。
日本では古墳時代に墳丘表面にあらわれ、神籠石も七世紀前後の石垣遺構とされます。その後戦国時代の城郭までその技術は忘れ去られます。観音寺城(滋賀県)が城石垣の先駆といわれ、これを手掛けた技術集団が織田信長に雇用された穴太衆で、全国各地に越前衆、尾張衆、長袖衆などがあらわれたのです。
この写真はインスタレーションのようですが、お稽古場のマンションの塀と庭が都市計画道路により長年、懸案されていたセットバックが残念ながらとうとう実現してしまうのです。江戸城と同じ切り込み接ぎの石垣のナンバーリングされました。

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東大寺二月堂のお水取りは毎年二月二十日に連行衆の「試別火」の行からはじまり、三月一日より十五日までの間、本行の「惣別火」に入り神秘的な数々の行が二月堂の御堂の中で繰り広げられます。
752年から一度も絶えることなく守り続けられているお水取り。私にとって「水」は聖なる最も大事なもの。この時期になるとますます感謝の意をあらたにいたします。
お水取りの間、須弥壇の四隅を飾る椿をかたちどったこの時期だけつくられる奈良の萬々堂通則の伝緒ある歴史菓「糊こぼし」は毎年この時期にいただく貴重な贈り物です。

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湯煙の町、別府温泉郷にまいりました。別府八湯の一つ鉄輪温泉郷にある旅館「神和苑」のリノベーションの仕事です。
鉄輪は一遍上人が海を渡って上陸した地。こちらには日本の全国の温泉の中でも泉質のよさで10本指にはいる青湯といわれる源泉があり、炭鉱王の別荘だった敷地の山頂には原生林に囲まれた温泉神社がありました。友人のお父上が情熱をもって一年もかけて改修をしており、そのお姿をみると土地に人は選ばれるのだと実感いたします。神社と旅館を自分ですることが人生の最終地点と思っている私には将来を垣間見るかのような導かれたようなご縁でした。
日本の地方のその土地の歴史や風物を生かすことが日本を守る方法と思っているので外部からの眼はその土地に埋もれている良さを発見します。こちらの写真はこの土地に伝わる里芋科の植物石菖の葉の蒸風呂の隣にある倉庫です。瞬く間にデトックス。古くから伝わる初めての石菖蒸の体験でした。このプロジェクトにワクワクです。

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2002年のロンドンでのサーペンタイン・ギャラリーのパウ゛ィリオンから気になっていた構造デザイナーのバルモンドの展覧会。最終日にたどり着けました。先週もウィリアムケントリッジを最終日に。最近、駆け込みが、、、。
ともかく、彼は「エレメントは自然の世界を表す言葉。同時に知的創造世界を表す言葉」と言い、「文字が言葉であり言葉が文字」である私とメタファーやかたちにする捉え方に西洋的手法と東洋的手法の違いはありながらも共通性を感じていたのです。
バルモンドは理論を開放的な方法によって視覚化し美学と科学を融合させており、ストラクチャーを空間の句読点と考えています。実験的な展示は思考のプロセスをしていて、より近くに存在がみえてきました。

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思えば私の古代への関心は「銅鐸」からはじまりました。それが何に使われたか、わからないと言われていたことに、隠された古代の秘密を感じたのが小学生のころでした。
その後、ながらく弥生式土器の力強いながらも削ぎ落とされ洗練された造形に惹かれ、数々の土器が手元にやってきました。大地から芽吹く春の花がよく似合い、早春の室礼に活躍してくれています。
私の好みも方丈などの角のあるミニマムなものから丸みのあるものや円に変化するに従って、縄文のデコラティブな造形に更なる力強さと宇宙につながる原始を感じ縄文を追い求めはじめました。神代文字を書きはじめたのも必然だったのかもしれません。
確信していたこの展覧会、ようやく行くことができました。
縄文の草創期(およそ13000年前)の原始的なあたたかみのあるものから、晩期(前1000年〜400年)の祈りの造形を超えるかのような精緻で中空なものなど時空を忘れてしまいます。名だたる遮光器土偶にも会えました。明日までです。


国宝土偶展
東京国立博物館

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私の分身、手足となってくれていた大事な秘書が珠のような赤ちゃんを産みました。
ほんとうに可愛く、一緒にいると浮世のすべてを忘れます。
もうすぐ初節句。お雛様の後に飾るパネルをお祝いに制作。祝詞と自作の和歌を書きました。

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昨日もお誕生会をしていただきました。

初めて訪れた八雲茶寮。住宅街の中にあり、入り口がわからず、裏口から入ってしまいました。隙のないステキな空間で、もしや、、そうHIGASHIYAさんでした。
シェフズテーブルでのお食事。器も食材も日本酒のセレクションも素晴らしい。
食後は御席を変えて、お庭の梅を愛でながら、手作りの和菓子。蕗の薹のきんとん。初めての苺の「あまおうワイン」に感激いたしました。
お化粧室のタオルのセッティングも冴えています。同期の会、ありがとうございました。

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お味のエッセンスとして常備している黒七味、柚子胡椒、青唐辛子味噌、XO醤、塩トリュフ、、、、などなどお料理のおともに一昨年に登場して以来、特に冬に使用頻度が高くなるのがこの「生七味」です。

乾燥七味ではなく、無添加で吟味された七つの素材(黄柚子、山椒、黒胡麻、青海苔、生姜、海塩)がペーストになっています。
ご飯にも、グリルしたお肉やお魚にも、もちろんお鍋の折りには欠かせません。まだ東京では取り扱われておらず福岡からお取り寄せしています。

「椒房庵」
http://www.shobo-an.co.jp

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寒い日が続きます。

麻布十番にあるかに料理の「諒」に行きました。こちらにひと冬に一度は参ります。コースお料理は蟹サラダ、蟹のお刺身、焼き蟹と蟹味噌そしてメインの蟹しゃぶです。
蟹は高タンパク、低カロリー。アスタキサンチンやタウリンなど蟹ならではのアンチエイジング向きの栄養素があります。
食後に近くのカフェでガレットとコーヒーで締めくくります。

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赤坂の「もりかわ」でお誕生会をしていただきました。やはり、とっても美味しい。スタートの蟹の次は、ごはんにコノワタ。出し方の順番に意外性があり飽きさせないところが素晴らしいのです。もう一品かなと思っていると、香の物が、、顔色を読まれて「足りませんでしたか」と、、帰りにいただいたお土産にはコロッケが入っていました。
悪友とその後、ミッドタウンでお茶。ANYA HINDMARCHの新作のバックをいただきました。彼女は私にいつも「今」を与えてくれる貴重な存在。パワフルな仕事ぶりにふさわしくパフェを注文していました。

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今日は京都お稽古。
寒さはひとしお、風花が舞っています。

お食事のお誘いでしたが、美食続きの日々と申し上げましたら、俵屋さんの点邑の「まるなべ」(お餅付き)の嬉しいお土産をいただきました。
錦で野菜をもとめ、おとなしく 帰ることにいたします。

宝船

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今日は節分。

こちらは京都の五條天神宮に由来する日本最古の宝船の版画。
本来「宝」という字義には田自(たから)という意味があり、田から生まれ出る稲ほど貴きものはないことに由縁いたします。そしてイネとは命根ということで人の露命を繋ぐ根源で稲にまさる宝は他になく稲をつくる農民をオホンタカラということからもわかります。
丸い朱印は、解読不可とされていて、私が神代文字に目覚めたきっかけになったものなのです。
明日の立春に向けて床の間に掛けました。

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冬のおもてなしの私の定番はスッポン鍋。
由布院玉ノ湯で京都の大市とは異なるお鍋をいただいてからスッポンにめざめて15年いろいろなお店を訪れました。さらにはお取り寄せも多々試した中、辿り着いたのは大分からの鼈です。甲羅をお鍋の底に敷いて解体された身をたっぷりの日本酒で炊いていきます。あくを丁寧にとっていくことが要です。
この冬、三度目の会のメニューは、雲丹と白子と生海苔の前菜、舞茸とベーコンのタラゴン炒めの二品でメインのお鍋に。途中、お口直しにこの色とりどりのものを選んでいただきます。当たり?はこの赤色のもの。さて、何でしょう?

雪輪

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雪輪文様の片身替わりの着物も出してみましたら、何年か前にもとめたこのペンダントトップを思い出しました。直径が3cm以上あるので帯留めにもいいかもしれません。
昨日は誕生日。母が私が生まれたその日は霙の降る寒い日だったという手紙つきのプレゼントを渡してくれました。今も皆に見守られていることを実感してと書いてあり胸があつくなりました。

雪華

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スタジオを出ると雪。
東京タワーの下から見上げると無数の白い羽が空の奥深くから舞い重なります。見たことのない不思議な光景。私の黒い車が白くなっていました。 運転すると風花のように軽やかな白い雪が迫りくるのが面白く、意味もなく暫く運転してしまいました。この美しさは雪の大きさ軽さの微妙なバランスで感じられたもの。苦手な寒い冬にも嬉しいギフトがありました。今日は雪輪の襦袢を選んでいました。明日は黒地に白の霰文の着物にしましょうかしら。

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