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幼いころから書にむかっていた為、私は和紙から白にもいろいろな白があるということ、産地や種類による素材感、光、そして日本の美意識を学んだように思う。
ここ二十年の和紙の師匠は「わがみ堂」の浅野さん。浅野社長は全国の産地をまわり、顔と顔をあわせて繋いだ本物の和紙作りを守っていくことを使命としている孤高の方。宮内庁に献上する見本帖も手作りである。本物の和紙が誰よりもわかっている方なので私の好みをよくご存知で話がよく通じる。空海が使っていた和紙。絵因果経の和紙。などなどいつも唐突な私の注文にこたえて産地にオーダーをかけて下さる。
和紙は奥が深くいいものほど静かでそれは注目を集めず消え去ろうとしており、私の好きなものはすぐに廃盤になり憂いが深い。
まさに、いつも思っている「うるわしの和紙」のタイトルに惹かれてサントリー美術館へ。内容は深くはないがカテゴリーの面白さとさっくりと順序だててあるきれいな展示。祈りの造形の中の春日若宮おん祭の巨大な御弊、美保神社の月次御弊、賀茂御祖神社の大麻が興味深かった。
11月3日まで。