林屋晴三の茶

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雨にぬれた紅葉が目に沁みるひんやりとした空気の根津の庭。
今を問う!林屋晴三の茶の湯の現代を集結した広間の床は、加藤唐九郎の「無縫」。思いおこせば20年前に私共の雅藝倶楽部が美術倶楽部で開催した会で釜をかけてくださった時のお軸。再び20年たち、目の前にたちはだかりました。先生との出会いを思い出しながら胸に迫り来る床でした。
小間は古いもの。やはりしみじみと伝わる美は古美術にはかないません。「風来吟」古瀬戸の古銅写しの花入はなんともいい寸法で飴色の釉に椿と山帰来の照り葉がよくうつっていました。