2008年10月アーカイブ

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紀の国や
花窟にひく縄の
ながき世絶えぬ
里の神わざ

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熊野の奥院はとてもとても微細な波動の地。空気の色が変わる。

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「十種の神宝」石上神宮の摂社拝殿に思わず佇んでしまった。

ことのほか美しいこの空間と七支刀の文字は上古へといざなう。


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アトリエに林屋晴三先生がおみえになった。

巫女舞の練習に並べて敷いてあった畳をごらんになると

「今週の茶会のためにこれに月という字を書いてほしい」とおっしゃった。

ただいま集中している「あひる草文字」で瞬間に書き上げた。

襖には書いたことがあるが畳は初めての試みであった。

畳目に墨と筆が反発するかと思ったが、思いのほかスムーズで

初めての新しい触感が楽しく感じられた。

先生はことのほか喜んで下さり、茶会の床の間をこの畳が飾ることになる。

どなたかが過去になさったのかとたずねると

「わしも見たことがない初めてだ」とおっしゃるので笑ってしまった。

先生の着想で思わぬものが生まれた。

 

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